コートを買って
クリストフルメールがどれほどの人に知られているかは分からないけれども僕はこのブランドがなかなか好きで、原宿のアローズメンズ館近くにあった路面店にちょこちょこ行ってニットやブルゾンを買っていたのが懐かしかったりする。
営業しているはずの日の昼時に行ったら「ちょっと外していますよ」てきな内容の貼り紙があり、実際数十分のあいだクローズされたままで驚いたのも良い思い出。まさかのお昼休憩かなにかだったのかしら…
最近では触れる機会が少なくなってしまいすっかり遠くのブランドとなっていたのだけれど、ここへきてユニクロとのタッグ。じっくり見るタイミングがなくデビューからかなり経った11月中旬、ようやくあれこれ試着。コートを買った。
個人的にはジルサンダー以来の良コラボ。余談だけど+Jも最近人気のものだけ?復活しているのね。
商品名は ウールカシミヤコート+E ちなみにカシミアなのかカシミヤなのかと思って調べてみたら、どっちでもいいっぽいとのこと。
オーバーサイズ気味のゆったりとしたつくりで肩の落ち方とか身幅や袖の絞らない感じが良い。縫製はまあまあ、生地は多少頼りないけどそこは値段とのバランス。シルエット含めよく出来ているのでは。ショールカラーに比翼なんてとても「らしい」と思う。コートというものをひっさしぶりに買って結構テンションが上がってしまった。
ちなみにトレンチコートも着てみた(こちらが目当てだった)ものの悲しいほど似合わなくて笑ってしまった。トレンチデビューへの道は険しそうである…。
さて、この「似合わなくて」というのは自分で感じたことでもあるんだけどその場に一緒に居た奥さんの意見でもあった。
これまでそこそこ、値段を言えば多くの友人にはひかれるであろうくらいには服や靴にお金を掛けてきた。自分が気に入ったものに。
もしくはその自分のセンスに自信が持てないために
「道行くカッコいいだれかが似たような服を着ていた」
「ツイッターであのひとが良いと言っていた」
「こないだ読んだポパイに載っていた」
「…かわいい店員さんにおすすめされてつい」
などなどを理由やきっかけにして。
この、これが良いんだけど予算オーバーだからダメ、ここがすんごく良いんだけどなんか違う、これ最高!君に決めた!
みたいな取捨選択に、とても身近で僕を見ている奥さんの尺度が加わったことにハタと気づいた。これは友人や、付き合っていた頃の彼女の目線とは違う。もうぜんぜん違う。生計を共にして、寝ても覚めても基本的に一緒にいるひとなわけだから。そんな相手が「これどうかな?」って聞いてくるわけだから。
買い物だけではなくあらゆる状況で色々なことを自分の好みや気分で決めるわけにはいかなくなるわけで、それを不自由に感じることも多々あるだろうけどそれはそれでおもしろそう。とにかくそれを楽しんでいきたいと思う。
つまりある局面のある選択に多少自信を持てなくとも周囲に笑われようとも、自分が気に入って奥さんに良いねって言われたらそれはもう最高の選択だからいいのだ。
ファッションについて言えばユニクロでもしまむらでもいいし伊勢丹でももちろんいい。カード切っちゃう!切らせてください!
こないだ靴買ったばかりでなんだけど僕ももういい大人だしさ、ジョンロブかエドワードグリーンあたりで二、三足買いたいんだけどどうかなー?
なんでもないですすみません。