SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO
SIGMA/シグマ、といえば僕にとってはよくお世話になるミキサーメーカーで、それもキッチン用品のではなくオーディオミキサーだ。
しかし、今回のエントリに音響機器は関係ない。僕は写真を本格的に始めるまで知らなかったのだけど、カメラクラスタにはお馴染みもお馴染み、光学機器メーカーのSIGMAである。
ソニーがα7Ⅲを発表した頃だったか、シグマやタムロンがフルサイズ対応のEマウントレンズ開発を発表し、現在までに数本がリリースされている。Eマウント花盛りで嬉しい限り。
CP+で展示を見て以来、ずっと気になっていたのがこの等倍撮影可能なマクロレンズ。「カミソリマクロ」の異名をとったレンズの新型とのこと。
Artラインのレンズはどれも光学技術の全てを描写性能に全振りしているらしく、可搬性や多機能性については二の次というスタイルで有名なよう。「写りに妥協しなさすぎ」の結果が、大口径のヘビー級レンズたちということらしい。
そのArtラインからリリースされたこのマクロレンズはF値2.8ということもあってそこまで太くはない。店頭で触ってみるとマウントサイズと同口径に抑えられている細いLoxiaたちに慣れきった僕にもなんとかなりそう。
…ということで、ツァイスが史上初のキャッシュバックキャンペーン中だったために85mmを実質2万円!安く買えたこともあり勢いで買ってしまった!イヤッホー!!
各収差を説明しろと言われてもあやふやになるレベルの僕にも、このインタビューでも繰り返し述べられているように軸上色収差が抑えられているのは感じられる。滲みがなくてとにかくすっきり写る!ボケも綺麗に収まるし、Loxiaシリーズの中にあって良いアクセントになってくれる。ちなみに解像感は言わずもがな。すごい。
むしろ(まだまだ経験が少ないのだけど)いざRAW現像しようとするとこのレンズの方が迷わずに終えられるケースが多い気がする。マクロは特に決めうちで撮影することが多いからかもしれないが、写り自体が好みなのかも。
マクロ撮影は言うに及ばず、遠景やスナップに持ち出しても十分すぎる写り。70mmも楽しいね。あとはもうAFの気軽さよ。Eマウント完全対応を謳うだけあり、α7Ⅲの性能も相まって快適が過ぎてびっくりする。日頃MFレンズばかり使っているせいで余計に感動してしまう。
地元だというのに存在自体を知らなかった横浜市電保存館。帰省のあとにちょろっと寄るのにピッタリだった。しかもマクロの練習にも最適!いやー楽しかった。
レンズの不満点はといえば、キャノンマウント版と比べて3cm近く長く、50g以上重いこと。先行してリリースされていたキャノン用でイメージしていたため、これは残念だった。あとはインナーフォーカスでないのは不便かなーとも思っていたのだけど、マクロ域での鏡筒の伸びはフード内で収まるためOKとした。デザインは良いとまでは言えないものの、シンプルにまとまっていて”道具に徹している”と納得できるレベル。
ただし、このレンズは実売5万円ちょいという大変戦略的な値付けとなっており、性能を考えればまさに破格。買って損なし!なのでは。
気がつけばこれで僕の手中に 21mm、50mm、70mm(Macro)、85mm (あとUtulens)、これにストロボ1灯が収まったことになる。もう立派なシステムが出来上がってしまった。ずいぶんと遠いところまで来てしまった…ドライボックスで飽き足らずちっこい防湿庫まで買ってしまったし…
いやしかし、いよいよ新しい機材購入の必要がなくなったので、カメラの設定を追い込んで、(カスタム関連はいずれまとめる)ガチャガチャレンズ交換してどんどん写真を撮っていきたい。